補足が記憶の屋台骨 #お金の流れでわかる世界の歴史
大村 大次郎
KADOKAWA (2015-12-11)
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目次
第1章 古代エジプト・古代ローマは"脱税"で滅んだ
第2章 ユダヤと中国−太古から"金融"に強い人々
第3章 モンゴルとイスラムが「お金の流れ」を変えた!
第4章 そして世界は、スペインとポルトガルのものになった
第5章 海賊と奴隷貿易で"財"をなしたエリザベス女王
第6章 無敵のナポレオンは"金融戦争"で敗れた
第7章 「イギリス紳士」の「悪徳商売」
第8章 世界経済を動かした「ロスチャイルド家」とは?
第9章 明治日本の"奇跡の経済成長"を追う!
第10章 「世界経済の勢力図」を変えた第一次世界大戦
第11章 第二次世界大戦の"収支決算"
第12章 ソ連崩壊、リーマンショック−混迷する世界経済
通常の歴史の教科書よろしく、文明の始まりあたりから入っていく。一般的な国家の盛衰に合わせて話が進むので別段変わったところはない。俺は理系にいたのもあって義務教育以後は部分的な世界史しか習っていないが、アウトライン自体は知らない内容はなかった。
結論から言って、締めは良くなかったと言わざるをえないが、自分の中でイマイチ繋がらないイベントのミッシングリンクは繋がったと思えた。
参考文献にある幾つかは目を通したものもあり、どうりでどこかで見た表現だという印象もあった。もちろん、興味の対象が似ていれば参照するものが近いのはなんらおかしくない。
で
面白いのかと言われれば、面白い。しかし、その面白さは全く見知らぬ土地に行った新鮮さとかではなく、見慣れた土地の知らない路地を歩くくらいの面白さである。人によってはそれが楽しい時もあるし、まあそんな感じだ。
なんか変な都市伝説でも絡んでくるのかと期待するとそういうのではない。時系列で学ぶものに対し、あくまで前後関係とそれに絡む財政で学ぶ違い。知りたいけど規定の延長じゃ頭に入ってこない、そんな人向けの本だと思う