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味 =(食材 + 調理技術) × 舌

音楽と食は似ている。良いものを食べて育った舌は、例えば新鮮な魚で味を覚えていれば通常の流通で手に入る魚をまずく思う。音楽でも、実際に生の音を聞いたことがあると、劣化した音源が聞くに堪えないことは多い。そんなことを言い出せば何も音楽や食に限ったことではないのだけど、舌や耳の感応部は特に環境で属性を持ちやすいと考えている。

どういうことか。タイトルで示した式においての舌という項。数値の大小は経験の量として、問題は正負である。カプメンをはじめ、ケミカルが強い食べ物は負極に傾きやすいとしよう。逆に、天然の素材は正極とする。そうすると食材や料理の腕がいくら良くても、美味しい美味しくないが二極化する。

好みの問題は複雑なのだけど、分解すると方向と量、つまりはベクトルということになる。大概世の中では方向だけを取り上げられるので紛らわしいものの、弊害が小さいので無視してるところがある。
緑のベクトルはプラスマイナスで逆向く   
薄味がわかってるのがよくて、濃い味に慣れてると舌がバカといった単純な議論は避けたい。単に味のマッピング上どこにリーチしてるかだけのこと、優劣ではない。したがって、数ある食のレビューサイトは自分の舌に近いレビュアーがいないと機能しないのだ。というよりむしろそこだけが肝心で、一部サイトではそれに配慮した体裁を持ってたりもするのだが、微妙だろう。

重要なのはワインの表現に見られるような共通言語。身近で言えばアマゾンのリコメンド機能。まあ後者はビッグデータ故に薦めた人の分散も大きくなってしまうが、とにかく自分の感性とどれだけフィットするかがポイント。


そして、他の感性でフィットを見る大事さはブレを狭める効果がある。一点から投げたボール、手元で左右にぶれたとして、短い距離ならわからないが、遠くになるほど左右のブレが大きくなる。好きなメロディラインが似てくるとセンス的に目指すところが近いことはよくある。そうやって各センスの相関を意識すると選択の失敗が減るように思う。

このブログでは何度も言ってる気がするが、俺はそのセンスの指標に車と音楽を使っている。最近は食も追加したが精度は大きく変わってない。
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