その時代を感じることのできるもの
ハルカスの16階でやってる。あんまり浮世絵が何かもわかってないけど、とりあえず見に行ってきた。案の定どの絵にもピンとこねえ。周りの人は絵を見るたびすごいすごい言ってた。俺にはさっぱりだ。
絵の好みと言ってしまえばそうなのだが、前知識なしで見てわかるものとそうじゃないものがあるのは確かで、絵をはじめとしたアートはそういうのが多い。
和洋を問わず絵に関しては、俺の場合景色に注目する。だから寄りの絵が多いとなんだかなあという感想になってしまう。もちろん広角の絵もあってそれはいいなあと思った。しかし、そういう分かりやすいものは教科書や何かで一回は見たことがあって、どっちにしても感動は薄いものなのである。
ではこういった芸術鑑賞の要はどこにあるのか。それは金払って実物を見るという行為そのものにある。運動会の参加にも似たところがあるように、結果云々よりも経験そのものの価値を考えたい。
三笠山 今ぞ栄えんこの岸の 南の海に急がんとこれは能の海士の一節。奈良の人しか地理的にイメージしにくいかもだけど、春日大社の東、御蓋山の麓に水辺を連想させる。話は奈良から摂津へ向かい香川の海へ出るということなので、まさかの奈良から船旅?なんてことを思っちゃうわけです。一部では奈良湖/大和湖なんてものを唱えられたりしてるので、大きい水の流れがあったのかもしれない。
こういったことはむかーし昔の芸能、芸術、寺社仏閣あるいはその資料、土地や地形から推測される。まだ見たことない未来へもそうだけど、過去も遠すぎると同じ側面があって、やはりなんかテンション上がるものがある。
今は何でもメディアに残せて、将来にわたり経過した時は明確に見れるような環境にあるのだけど、それはそれでロマンに欠ける気がしなくもない。まあじゃあ残さない方がいいのかというと、知らない浮世絵見に行くくらいだから、残ってて欲しい気持ちが強いに決まってる。