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線の多さがアニメにおけるコンテンツの質

著者の言葉じゃないですけどね

コンテンツの秘密―ぼくがジブリで考えたこと (NHK出版新書 458)
川上 量生
NHK出版
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コンテンツについては過去にアリストテレスも考えてたそうですね。

おれがこの中で気になったのは高画質の意味です。ジブリって毎夏ループさせてきますが、相変わらず数字を叩くわけです。逆に言えば数字を叩くので毎夏やるとも言えますが、じゃあなぜそうなるのか。

それは絵の情報量が多いからだそうです。一回目には気づかなかった映像情報にアクセスして、前に見たときとは違う刺激が脳にいくわけです。よくできてますね。これを低画質のストリーミングなんかで見ると影が消えたりなんなりで同じ結果にはならないっぽいです。

そう考えれば、クソな画質で映画を見たり、クソな音質で音楽を聴くから”離れ”が起きるともいえるわけです。何にでも適用できるなら世の中の離れの原因はすべて情報量の不足と言えます。

車離れというのも一種情報量の欠損だと思います。見た目は合理的なエアロダイナミクスを考えたフォルム。内装もヒューマエルゴノミクスに満ちたデザイン。エマージェンシーブレーキにリビングのような装備。人の意識が乱れる要素が減ってきました。安心安全の度合いが増えて、刺激が音を潜めています。

無駄のないシンプルなもの、それは消費にはとても向いた形態です。しかし、人を惹きつける何かはありません。無駄こそ魅力あるコンテンツじゃないでしょうか。というかコンテンツって正味無駄ですからね。それでもいつかはしがみ終わりますよね

実際、旧来型の大型コンテンツってどれもこれも成ってしまってるんですよ。あの、将棋で言う成る。成熟とは違うんですが。取り扱う側のセンスの問題で。マネジメントですね。わかりやすいとこでいうオリンピックとかなんとかでもそうなんですけど、もう先端のコンテンツじゃないでしょ。誰も彼も応援するみたいなの伸びしろありませんよね。

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