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本気でもてなす気はない


概ねアグリーですね。そんな考え方もあるんだって感じはなく、まったくその通りだと思います。むしろ普段俺が考えてる社会の微妙な点をまとめてくれたかのような本だった。

重要なのは観光に言及されてる所だと思いますが、根本的にそれ以前の問題も日本には多い訳ですね。おもてなしをイエスとしないとこなんかは日本のサービス全体へのノーだと言っていい。

よく言われる融通の利かなさをはじめ、もてなす側のルールに従う人だけをもてなすといったことや、どうでもいい手続きに何週間もかける非効率さ等は日本経済をせき止める大きな壁。特に、クレームの処理は話し合いではなくサービスサイドのビジネスの理解に尽きるという異常性。おれも日常的に目にします。

個々人の対応がどうというより、組織にぶら下がった瞬間からそうなるんでしょうね 。普段の生活態度というか、マナーには別に文句言ってないと思うんですよ。外国の方も。ただ、フランスやアメリカのように多くの外国人観光客が訪れる国のサービスは日本のそれとは質が異なってる訳です。だれだって頭では理解してるんでしょうけど、アクションしなかったら意味ないですから。

オリンピックの招致に触れて、おもてなし、と一語一語区切って言うのは聞いてる方からするとバカにされてるように感じるそうで。実際国内では流行りましたが、外国でそれが評価されたと言う話は、そういえば聞きませんでしたね。巨大チェーンの社内ルールもそれと同様の性質があると思います。

サラリーマン精神が悪い方へ作用した結果、とも言えるでしょうか。上の顔を伺うために客を疎かにするって言うんですかね。ある側面からすれば度が過ぎた客もいますが、そうじゃないケースでもとてももてなされたと感じるようなサービスなんてまあ受けないでしょ。上の人間を出させる必要はないけど下の人間じゃ何も出来ないし、会社としては何も出来ないって言う文言テンプレになってますよね。

ちなみに自分自身ではそういう事態に遭遇したくないので、なるたけ人じゃなくて済むサービスを選ぶようにしています。

あ、この本のメインは多分そういう話じゃなくて、もっと文化財にお金を流して観光立国にすることで伸びる面があるということだと思います。なぜ流れてないかという根本にそういう精神があるから上手くいってないみたいなことですね。何事も順番が大事なのです。

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