あえて効率下げている
高効率なのは良い事だ。しかし、誰しもが何でも効率よくやると都合良くない事もある。昔、木を燃料にしてた頃、毎日試行錯誤して凄く効率よく伐採を繰り返していたら、今の地球には森が無くなってたかもしれない。たまたまそうなる前に石炭が出てきて石油が出てきていい感じに落ち着いたけど、それでもなお環境問題として伐採は取り上げられている。CO_2だなんだと温暖化を、解決すればいいテーマみたいに言うのもどうなんだろうね。ある問題が浮上してむやみに叩く事が本質的な解決になるとは思えない。対案がある訳でもないのに一方を悪にすればなんとか話が通るってバカなのか。
効率なんて話は正義と同じ。それぞれに理由がある。例えば、車が高い出力を得ようと言うときアメリカでは大排気量になりヨーロッパではターボになる。勿論、スーパーカーといわれる車やマッスルカーでは話が変わってくる。日本においては名目上エコな車は小排気量なのでアメリカと違って排気量ごとに税金が変わる。だから1.4lやら1.8lなんていう閾を超えない排気量が流行る。ただ、今だにターボ=燃費が悪いという古代の脳を持った人が多いので自然吸気でがんばってる。まあ、その割には安い軽をターボで乗るって言うのが何でも金基準な人の浅さなんだな。
いつもならそうやってバカにして話終わり。今回はタイトルにもあるようにあえて効率の低い点に焦点を当てる。つまりそういうバカな人の御陰で過剰な進化にブレーキをかけれているというわけだ。人の行動を含め自然の現象はノンリニアなことがほとんどで、集団として効率が良すぎると、その自重で全体がダメになりがちだ。
家電を買う時に
「いっちゃんええヤツ」
って言ってしまう人が非効率なのは、市場が機能してないと思ってるからで、もし「いっちゃんええヤツ」があるなら店頭にはそれしかないという考えに及ばない所為だ。しかし、それは実質褒められるべきことで、なぜならそういう無思慮な金の流れがあるからこそ開発側はそのお金を元にもっとええヤツを作る事が出来るのだ。
これにその値段は出せないと、合理的な判断ばかりでは世の中すすまないのである。それこそ今日明日の命がかかったものでもなければ、たまには無思慮に、衝動的に消費するのも悪い事じゃない。何でもかんでも完璧に整ってしまったら個体の機能が要らなくなるよ。だからおれは事足りるって言葉が大嫌いでもある。足りてんじゃねえよ。変化しねえのかその化石の頭は。