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一つの価値しかわからない

内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力
スーザン・ケイン
講談社
売り上げランキング: 417
20世紀に生まれた人の常識で21世紀を生きている。営業という職種が出来て、外交型人間の礼賛が始まった。口を開けばコミュニケーション能力と、馬鹿の一つ覚えとはまさに。

暑い日が続き、こんなときはビールが飲みたくなるなぁ…なんてことは俺には無い。
「呑みたーい」
と、SNS等で発言する人に限ってたいして酒も飲まなかったりする。往々にして、キャパが小さい人ほど対象に向かう性向は強い。酒を飲みたがる人ほど飲まない事もそうだし、知識の無い人ほどその少ない中から語りたがる。同様に、コミュ力の低い人ほどコミュ力コミュ力と五月蝿い。

外向型とはつまり、全てを外に求める人だと言っていい。実際、自分で何ともしがたい事を簡単に人にアウトソースする能力は外向型の特性のような気がする。

本書に20項目の内向型かどうかを判断する質問が紹介されている。それは完全に証明された物ではないらしいけれど、おれは15個当てはまっていた。
・内容の無い世間話は好きではないが、関心のある話題に付いて深く話し合うのは好きだ。
・考えてから話す傾向がある。
・授業を受ける時、セミナーより講義形式が好きだ。
etc...
人間を対象にした実験では、ストレスの多い家庭環境におかれた場合(中略)鬱になる確率が20%高かったが、安定した家庭環境にある場合には、鬱状態になる確率は25%低かった。
幼少期から長年ストレスにさらされた方が強くなりそうだが実はそうでもないらしい。おれは鬱も風邪ひきもそうそう起こさないので、ストレスには晒されてなかったんだろう。知らんけど。内向的といったものも生まれつきの気質で、環境や育ちは遺伝子の遺産を書き換えるほどの物ではないそうだ。本書ではその人の性質を輪ゴムに例えている。伸ばせるが限界があると。

バカはその輪ゴムを伸ばしてちぎってしまう。社会もまたそれを助長する。ちぎっては投げちぎっては投げ。ほんと教養が無い。
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