伝承
中村 真弓
幻冬舎ルネッサンス
売り上げランキング: 307299
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世阿弥、能の人、俺はそれ以上知らない。でも本書の内容は歴史。何が知りたいとか思って手にした訳ではない。能の「の」の字も知らないから、ついといったところだ。
知らんとはいえ、能というと舞台でなんやらというイメージだが、火の前で舞ってるというイメージも想像に難くない。その元というのがアマテラスの天の磐戸の件を再現してるという話もあるそうで。俺は古代史に興味はあってもせいぜい漫画で読破シリーズの古事記や日本書紀を読んだ程度、うろ覚えもうろ覚えだ。まあ、簡単に言えば悩めるアマテラスがすねて岩に隠れた所をアメノウズメノミコトがひと芝居売ってみたいな話。その時に岩のそばで火を焚いて舞った様を能で表現したと。
何が言いたいかって、歴史を継承する手段が洒落てるってこと。もちろん残そうとして能を生んだ訳じゃ無いだろうけど、今みたいに事実をそのままデータというか情報としてアーカイブしてるだけと比べるとどうしてもね。そういう意味で、歴史書のスピンオフ作品とかは後世にとっていい役割を果たしているなあと思うし、クリエイターにインテリジェンスも感じる。古事記のあの場面かとか、聖書のかの件って万人が万人はわからないけど、そうなくては守れるものも守れない気がする。
余りに古い伝承の出典を眺めてると〇〇神社っていうのも多く、それってやっぱり一部では侵しがたい領域を持ってる故だと考えられる。今はスポットとしての価値が注目されがちだけど、ダテに長く在るだけじゃなくて持ってる歴史の情報にこそ価値があるように思う。
教会も同様、以前の社会ほど力は無いものの、依然その裏に抱えるものは小さくない。ツイッターでいくら世界に窓を開いても、本当の本当までオープンにすることは考えにくい。そりゃあね、友達や親にだって心の内をフルオープンにすることは無いのだから当然か。