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帰るまでが遠足

しもやまと読んでしまっていた。だから山の話が出てきた時に「げざんかっっっっ!」というツッコミを自分に入れないわけにはいかなかった。

下山の思想 (幻冬舎新書)
五木 寛之
幻冬舎
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小学生の頃、タイトルにある台詞「帰るまでが〜」を知る。これを言う教師のどや顔がうざかったのは今や昔。どうせ誰かの受け売りだろう。大学を出たばかりの学生上がりが何偉そうに説教足れてんだか。そんなのが教師をやるから日本の教師はなめられてモンスターペアレントなんてモノを生む。知識ばかりで学のない人間に中高の大事な期間を任せるなんてこの国はどうかしている。

まあ、そんなことはどうでもいい。俺はそんな期間過ぎたし、ボンクラの話を素直に受け入れる事も無かったので、今や立派な諸事不適合者である。

で、本書は遠足で言う帰りの事について書かれている。結論から言えば日本という山を登りきった今どう下りるかという話だ。すでに大概売れているところを見ると多くの人は下りをどう生きるかを模索中なのかなという感じがする。著者は有名な人なのでそれに引っ張られてる気がしなくもないが、それこそそういう社会、又は国なのでそんなもんだろう。

ゲーテ スイス紀行 (ちくま学芸文庫)
ゲーテ
筑摩書房
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ちなみにこんな本も同時に読んでたのだけれど。スイスの山の話といった山繋がりというだけでなく、人間の様について読んでみる価値がある。なにより、訳されてもなおゲーテの表現は素晴らしいなんて適当な事を言いたくなる一冊だ。

一方で、登山はハードなものだという認識が抜けないのはかつてボーイスカウトをやってた所為なのは疑いない。ただ、その時の経験から、世間でいうところの下りの辛さは上りほどではないイメージを俺は持っている。正しいかどうかは定かではないけれど、同じルートを下るという点とポテンシャルがマイナスになるので負荷が減ってる点でそうなってるはず。

I think.

下降というと悪いイメージなのかもしれない。しかし、取引には買い方と売り方がある。上り調子だと思えば買えばいいし、下ってると思えば売ればいい。そういうことだ。つまり、上下の無い人生は楽かもしれないが同時に面白みに欠ける。一番身近な歴史が調子良かったからと言って本当に楽しかったかはわからない。逆に下りだから辛いだけかというとそうでもないかもしれない。

結局のところ上りも下りも経済をベースに言ってるだけで実効値(要はGNHのような面)は考慮されていない。幸福感が一番なんて言う気はないけどね、有り体の価値基準でいちいち心に波風立てるのはくだらないから。



山だけに
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