ドアツードア
おれは車が買いたい。
言うてますけどね。
どんな話なのかどうか、まだはじめの方しか読んでないのでよくわからない。わからないのになんでもう紹介しようとしてるのかって言うと、頭に残った部分があるからなのだ。
ワインが有名なボルドーからフランスの首都パリへは19世紀のディリジャンスという馬車で86時間かかっていたそう。遅いなあと思うけれど、それでも18世紀の倍の速度なんだって。ちなみに今グーグルで調べると、ざっと車で7時間だったので1/10以下になってる。休憩挟んでも1/10は越えないだろう。
こういう話が何でおれの頭に残ったかと言うと、早く移動出来る分休憩が少なくなるなあと思ったから。そして休憩が減るとより時短に繋がる。
人もそうなのかなあって
まあ、今となってはリニアや飛行機のように概ねオートクルーズでいいものがあるわけで、移動という移動も何かしら移動だけにならなくて済む事も少なくない。しかし、人生ということになると誰かにその身を任せるわけにはいかない。最後は自分の力が必要なんだな、これが。
また、本書に以前読んだスタンダールの赤と黒の主人公ジュリアン・ソレルが出てきた。野心の強い人間の話だというのを聞いてなんか参考になればなんて思ってた時期がある。要は野望の実現のため馬車で街へ出る。
馬車で。
こういうので思うのって、生まれた場所の影響が年々無くなるなあということ。別に目新しい気付きではないのかもだけど、目新しいフレーズが大事なんじゃなくて、どういう事例からそういうフレーズを導き出してきたかっていうヒストリーが大事。
なんかあの、名言の寄せ集めみたいな本てその辺のヒストリー周辺を無視して、単に羅列してる感がとてもある。そういうのは、おれにとっては暗記しただけの公式くらいの価値しかない。使えるけど何やってるかわかんないとか、増えたところで別にって感じだ。
寄り道ばかりしているおれが訳わかってるとかいえたギリでもないけど、寄り道と思うかどうかって人によるからね。大勢歩いてる道も誰かの寄り道だったかもしれないし、いちいち定義するのも面倒臭い。概ねぼーっとしてると道に迷うおれとは違ってほとんどの人は迷わないんだろうけど上で言ったヒストリーみたいなのって寄り道しないとオリジナルで経験しずらいと思うんだな。
要するに、名言をなぞるか名言のバックグラウンドをなぞるかって話。
だから多分この本の内容も馬車より馬車周辺の情報の方が多いんだって。
と、読む前に評価しちゃう。
いやぁ、画期的だ。