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縮図

夏の定番は野球と戦争と言ったところだろうか。

おれは野球は見ないし、ほとんどやったこともないけど、戦争はそれ以上に見てもやってもいない。ただ、両者に思ってることがないわけでもない。

ニュースでは甲子園の宣誓や原爆絡みのことが流れている。来週あたりは終戦記念日の放送を目にするだろう。



ところで、おれが野球に関して何を思っているのかと言うと、チームのことである。行進時に目にする学校はやはり見慣れたところが多いわけで、奈良県民のおれからすれば今年出ている天理なんてのはもはや珍しくも何ともない。
この学校へ行けば野球が強いからと言ったことで、よりそのチームにいい人材が入ってくる。そして、世間もそれが甲子園への最短ルートであるかのようだ。これは野球に限らずとも、大きい企業に人が集まりがちなことと似ている。会社であれば収入面で上へいく最短ルートと理解されていた時代もあったろう。

しかしながら、最近はもしドラなんてのも発売されけっこう売れてるそうで。これで実際に弱小高校が甲子園に出るようになれば、学校に依存せず名門なんてのが当然の顔して出てきにくくなるかとも思える。もちろん、そういう名門の現象が悪いわけではないけど、少なくとも野球界を盛り上げるほどの何かをもっているとは思えない。企業に関してもソニーやパナがもはや人気を牽引するに至ってないのと同様、市場の衰退を見るばかりである。

ちなみにサムスンの営業利益は日本の名だたる電機メーカー8社分以上のものがあり、とても差を開けられている。どうせやるならそこまでやってこそである。
つまり、野球にしてもたかだか地方の学校に適当に人材が集まる程度ではなんともせこい。どうせなら球界のサムスンのごとく拮抗出来ないほどになった方がいい。

どのみち、世界的には個体の力が大きくなりつつあるから企業という集合体にも何らかのふるいがかかる時は近いだろう。


さて、もうひとつ、戦争について。経験者でもないおれがエラそうにいえた義理ではないけれど、これから起こらないようにするためにも考えておく必要がある。ローマの格言にSi vis pacem, para bellum というのがあるように。

アメリカの理屈であるパールハーバーを忘れるなというのはおれはそんなにおかしくないと思っている。肩を持つわけではないし、落っことした方に責任がないわけでもないけれど、負ける確率が酷く高い中で相手に原爆のスイッチを押させるような軍師にも責任がある。世の中が理屈通りじゃないのは何も戦争に限ったことではない。

今も世界中のどこかで争いがあって、日本だっていつ巻き込まれるかわからない。経済が悪くなると戦争をすることが一番景気対策だなんてのが俄にささやかれるのは有史上とてもその確率が高いからである。

縮図っていうのは拡大しても世界にならないし、世界を百人の村にしてもその実はかなり歪んでいる。70億という数だからこそ今の姿ということをもっと考えないといけない。
ミクロの修正が常にマクロに反映されるかは不確定だけど、多くのことが自己相似のように世界に波及していくような傾向はあるように思える。そしてその数が多いほど波及したときにブレーキが効かない。

でもまあ、元も子もないことを言えばおれはそういう歪んだ形が自然なんだと思うけどね。何もかもが予定調和で合理的なんてのはこの世の存在すら否定するはずだから。

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