国は当てにならない
最近読んだ本で一番得るものが多かったと思う本でした。
是非いろんな人に読んで欲しいと思います。
タイトルからは想像出来ないくらい実用的で未来志向な本です。
目次
訳者あとがき
貧困のない世界を創るにはソーシャルビジネスと呼ばれる社会的な利益を考えている企業が必要だと言うこと。そしてこの世界ではどういう企業がそういう事を行っているのか。本書ではグラミン銀行から展開される様々なビジネスについて触れられている。
これを読んだことにより、自分でもやってみたいと思うことがありました。それは「ソーシャルストック市場」というものです。今、世界には多くの営利企業のためのマーケットが存在します。東証とかロンドンとか。逆にソーシャルストック市場は、ソーシャルビジネスを行う企業だけが上場出来る取引所と言うものです。この取引所を作ってみたいと思いました。そのためにはソーシャルビジネスがどういうものかということを正確に定義することが大事だと。
営利企業と比べると違いはわかりやすいソーシャルビジネス、しかし、ソーシャルビジネスと社会的企業、これは同じではない。社会的企業にソーシャルビジネスは含まれると本書にはある。
ソーシャルビジネスの特徴は投資家兼所有者という点にある。これにより、ビジネスがもたらす社会的恩恵の有効性と効率を確立する中で生まれる利益を、基金の源泉とする要素を持っているのだそう。つまりNPOのように寄付に頼らない理由、寄付に変わるのが恩恵という存在。以上のような話はおれはソーシャルビジネスの定義には十分じゃないかと思う。
また若い人が起業をするにあたり、既存の資本主義的システムの中にあるものには魅力がない。世界中の消費商品にアクセス出来てしまうとそうなる。その空白を埋めることがソーシャルビジネスである。
これは確かに単に起業をすると言う漠然としたイメージを脱却するモチベーションとなり得そうである。
そして、大富豪が利益を追求して作り上げた資金の余りでソーシャルビジネスに投資しようという考えに至るのは自然な流れ。人は、根にある「人のために」と言うことを無視した利益追求型(PMB)では間が埋まらない、ソーシャルビジネスはこれを埋める。らしい。
じゃあはじめから、ということである。
初めからソーシャルビジネスとPMBを分けないためには持続可能である事が重要。それにはソーシャルビジネスという目的上の性質に関係なくPMBと同じくらいの経営をする必要がある。「神は細部に宿る」って話で本書には説明されている。やはりそこはビジネスである以上当然だと思う。よくある「慈善事業でやってんじゃねえ」ということなのかと。社会のためとはいえ金をとる以上然り。
ソーシャルベンチャーキャピタル、ソーシャルビジネスファンドのようにソーシャルビジネスを支援する民間の組織が重要。もちろん社会貢献市場も。
これは今の日本の地合いを思うと考えずにはいられない。ただでさえベンチャーを叩こうとする風土ゆえ、そういうのを支える専門的な組織は重要だと思う。
メディア的なことを言えばソーシャルビジネスジャーナルみたいなのが出来てきてもおかしくないみたいなことが書いてありましたが、これに関してはいずれ出版の形態として、よりミニマム(?)な形として変化していくと考えられる。つまり、より個人での発信になってくのではないか、ということである。
経済指標であるダウジョーンズについても触れられている。ソーシャルダウジョーンズとPMBダウジョーンズという二つが出来て、両者が上げた日は世界が良い方に動いた日と言うことになる。
これはとてもわかりやすく、いいアイデアだと思いました。
ソーシャルビジネスとITが導く世界の国境や距離を縮める話が出てきてました。おれも常々想い描いています。いろんな格差を埋める方法であることは誰もが認めている事実みたいですね。
最後の方に書かれていました。信号を守ることは個人の自由を制限するものの、道をスムーズに走ることに貢献している。天然資源を制限するのもそれと同じなんだそうです。まあそうですね、好き放題にやって上手くいくわけはないですから。
そういうとこ含めてソーシャルビジネスがなんなのか、貧困を博物館送りにすることには何が必要か。しかしそれだけにとどまらない細やかな現状の把握。なかなか密度の濃い本だと思いました。
一読の価値あり。是非。
是非いろんな人に読んで欲しいと思います。
タイトルからは想像出来ないくらい実用的で未来志向な本です。
目次
- 誰ひとり貧しい人のいない世界を
- 創りたいと望むすべての人々へ
- 第一部 ソーシャル・ビジネスの約束
- 1 新しい業種
- 2 ソーシャル・ビジネス――それはどのようなものなのか
- 第二部 グラミンの実験
- 3 マイクロクレジット革命
- 4 マイクロクレジットからソーシャル・ビジネスへ
- 5 貧困との戦い――バングラディッシュ、そしてさらに遠くへ
- 6 神は細部に宿る
- 7 カップ一杯のヨーグルトが世界を救う
- 第三部 貧困のない世界へ
- 8 広がりゆく市場
- 9 情報技術、グローバル化、そして変容した世界
- 10 繁栄の危険
- 11 貧困は博物館に
訳者あとがき
貧困のない世界を創るにはソーシャルビジネスと呼ばれる社会的な利益を考えている企業が必要だと言うこと。そしてこの世界ではどういう企業がそういう事を行っているのか。本書ではグラミン銀行から展開される様々なビジネスについて触れられている。
これを読んだことにより、自分でもやってみたいと思うことがありました。それは「ソーシャルストック市場」というものです。今、世界には多くの営利企業のためのマーケットが存在します。東証とかロンドンとか。逆にソーシャルストック市場は、ソーシャルビジネスを行う企業だけが上場出来る取引所と言うものです。この取引所を作ってみたいと思いました。そのためにはソーシャルビジネスがどういうものかということを正確に定義することが大事だと。
営利企業と比べると違いはわかりやすいソーシャルビジネス、しかし、ソーシャルビジネスと社会的企業、これは同じではない。社会的企業にソーシャルビジネスは含まれると本書にはある。
ソーシャルビジネスの特徴は投資家兼所有者という点にある。これにより、ビジネスがもたらす社会的恩恵の有効性と効率を確立する中で生まれる利益を、基金の源泉とする要素を持っているのだそう。つまりNPOのように寄付に頼らない理由、寄付に変わるのが恩恵という存在。以上のような話はおれはソーシャルビジネスの定義には十分じゃないかと思う。
また若い人が起業をするにあたり、既存の資本主義的システムの中にあるものには魅力がない。世界中の消費商品にアクセス出来てしまうとそうなる。その空白を埋めることがソーシャルビジネスである。
これは確かに単に起業をすると言う漠然としたイメージを脱却するモチベーションとなり得そうである。
そして、大富豪が利益を追求して作り上げた資金の余りでソーシャルビジネスに投資しようという考えに至るのは自然な流れ。人は、根にある「人のために」と言うことを無視した利益追求型(PMB)では間が埋まらない、ソーシャルビジネスはこれを埋める。らしい。
じゃあはじめから、ということである。
初めからソーシャルビジネスとPMBを分けないためには持続可能である事が重要。それにはソーシャルビジネスという目的上の性質に関係なくPMBと同じくらいの経営をする必要がある。「神は細部に宿る」って話で本書には説明されている。やはりそこはビジネスである以上当然だと思う。よくある「慈善事業でやってんじゃねえ」ということなのかと。社会のためとはいえ金をとる以上然り。
ソーシャルベンチャーキャピタル、ソーシャルビジネスファンドのようにソーシャルビジネスを支援する民間の組織が重要。もちろん社会貢献市場も。
これは今の日本の地合いを思うと考えずにはいられない。ただでさえベンチャーを叩こうとする風土ゆえ、そういうのを支える専門的な組織は重要だと思う。
メディア的なことを言えばソーシャルビジネスジャーナルみたいなのが出来てきてもおかしくないみたいなことが書いてありましたが、これに関してはいずれ出版の形態として、よりミニマム(?)な形として変化していくと考えられる。つまり、より個人での発信になってくのではないか、ということである。
経済指標であるダウジョーンズについても触れられている。ソーシャルダウジョーンズとPMBダウジョーンズという二つが出来て、両者が上げた日は世界が良い方に動いた日と言うことになる。
これはとてもわかりやすく、いいアイデアだと思いました。
ソーシャルビジネスとITが導く世界の国境や距離を縮める話が出てきてました。おれも常々想い描いています。いろんな格差を埋める方法であることは誰もが認めている事実みたいですね。
最後の方に書かれていました。信号を守ることは個人の自由を制限するものの、道をスムーズに走ることに貢献している。天然資源を制限するのもそれと同じなんだそうです。まあそうですね、好き放題にやって上手くいくわけはないですから。
そういうとこ含めてソーシャルビジネスがなんなのか、貧困を博物館送りにすることには何が必要か。しかしそれだけにとどまらない細やかな現状の把握。なかなか密度の濃い本だと思いました。
一読の価値あり。是非。